内山 充 先生
発足の経緯
1995年に国際医薬品添加剤協会(IPEC)が医薬品添加剤GMPガイドライン(案)を作成したことを受け、その翌年、わが国でも添加剤GMPが自主基準の形で誕生したが、強制力がないためその普及は進まなかった。医薬品添加剤企業の品質レベルの向上が、医薬品の品質確保に重要なことから、2005年4月1日に、添加剤企業のGMPレベルの向上を図ることを目的として、添加剤企業の審査申請を受け、自主基準に適合しているかどうかを審査し認定する制度を、内山充 先生(当時:薬剤師認定制度認証機構理事長)と仲井由宣 先生(当時:千葉大学名誉教授)が中心となり、医薬品添加剤GMP自主基準適合審査会(GMP Auditing Board for Pharmaceutical Excipients ;GAB)が発足しました。
設立メンバー
医薬品添加剤GMP自主基準適合審査会 設立2005年4月
審査委員会 委員長 内山 充
国立医薬品食品衛生研究所名誉所長
日本薬剤師研修センター理事長
薬剤師認定制度認証機構 理事長
審査委員
長江晴男 日薬連品質委員会委員長
中島 毅 日本食品添加物協会 常務理事
早津康治 上越環境科学センター所長
常任審査員
松原俊彦 日薬連GMP常任委員会特別委員
森田和之 日科技連GMP指導講師
山口輝夫 日薬連GMP常任委員会特別委員
監事 仲井由宣 千葉大学名誉教授
自主基準作成の経緯
2015年に厚生労働科学研究「GMP、QMS、GCTP及び医薬品添加剤のガイドラインの国際整合化に関する研究」が、研究代表者 PMDA 櫻井信豪 部長の下で開始されました。その中の一つのテーマとして、医薬品添加剤の国際的な標準と考えられるIPEC-PQG合同GMPガイド2006を参考に、医薬品添加剤協会GMP委員会が「医薬品添加剤GMP自主基準2014年改訂版」を作成しました。
その後、医薬品添加剤製造業者と医薬品添加剤を使用する医薬品製造業者の双方にとって有益であり、実効性のある自主基準を作成することを目的として検討され、その成果が2016年に厚生労働省の事務連絡として発出され、併せて関連するQ&Aが公表されました。
2016年 厚生労働省事務連絡「医薬品添加剤GMP自主基準」(2016.8.24)
2016年「医薬品添加剤GMP自主基準Q&A」(2016.8.23)
2017年「医薬品添加剤GMP自主基準Q&A追加」(2017.2.15)
各添加剤の製造及び供給に適切なGMPが適用され、医薬品が設計品質を正しく発揮し、使用する患者の安全性を保障するために、グローバルでは医薬品添加剤のGMPガイドが提示されており、国内では医薬品添加剤GMP自主基準が厚生労働省事務連絡(H28.8.24)として発出されています。また、改正GMP省令において、医薬品製造業者は適切に管理された品質システムで製造された原材料等を使用するとともに、製造管理・品質管理が適切に行われているかについて定期的に確認することが求められております。製薬会社による医薬品添加剤製造所への確認が今後益々増加すると考えられます。